雨漏の特定、補修後の確認にサーモグラフィを活用

外壁塗装、防水、雨漏り修理を得意とする志村建装。代表の志村さんにサーモグラフィの活用法について教えて頂きました。右側フォームから活用事例の完全版データの入手が可能です。

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志村建装(東京都北区)の志村徳彦社長に取材は創業58年。外壁塗装、防水、雨漏り修理のプロ集団「雨仕舞マイスターⓇ」。営業エリアは関東1都3県。雨漏り110番田端店としても活動する。

 

雨漏りの特定、補修後の確認に活用

「可視化」で雨仕舞いの課題を解決したい

志村さんがサーモグラフィカメラに興味を持ったのは8年ほど前。建築塗装業からスタートした志村建装の2代目として地元での信頼と評判を築き、屋根修理や防水工事へと仕事の幅を拡大。「雨仕舞いのプロ」として成長する一方で、その難しさも痛感していた頃だという。「自分の感覚と経験で濡れている箇所を特定する従来のやり方では、根拠のある説明ができないうえ、修繕後も本当に直ったかどうかがわからず納得感・満足感を得にくい。当時は雨漏りをどう発見し、どう直し、どうわかっていただくかに絶えず悩んでいました」。

「可視化」を武器にする

その解決策として注目したのがサーモグラフィカメラだ。「サーモグラフィカメラは温度の違いを可視化するため、雨漏りの状態と工事後の変化を画像でわかりやすく示せば、間違いなく自社の武器、プラスαのメリットになると考えたのです」。
早速、都内でデモ機が確認できるフリアーシステムズジャパンへ。求める測定精度や操作性を確かめたうえで、内部の雨漏り確認用にハンディタイプ(E50bx)の導入を決めた。決め手は「圧倒的な感度のよさ」と「取り扱いのシンプルさ」だという。
実際、志村さんが他社のモデルとの違いを散水調査で確認したところ、感度の差は歴然だった。フリアー社製の高感度なサーモグラフィカメラは、水による温度変化をすぐに感知するため、散水量も調査時間も最小限で済んだ。もう一方の他社製品は、温度変化の感知が遅いため、壁・天井を必要以上に濡らすはめになったという。
4年前には、外壁の検査に使える上位モデル(T620)も導入。大規模な建物検査・修繕の仕事が舞い込むなど、サーモグラフィカメラが受注にうまく結びついている。ハンドヘルド サーモグラフィカメラの詳細はこちら

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雨漏り調査時の熱画像。フリアー社製のサーモグラフィカメラは高感度のため、散水量も調査時間も最小限で済む。

熱画像は工事の前も後も必須

肉眼で見えない問題をあぶり出す

外壁塗装、防水、雨漏り修理を得意とする志村建装。代表の志村さんは、「サーモグラフィカメラをほぼすべての仕事に関連付けて使っているため、自社にとって“なくてはならないアイテム”の筆頭」だと話す。現在、計3台のサーモグラフィカメラを所有するが、仕事で活用しているのはフリアー社製の2台(ハンディタイプ「E50bx」と上位モデルの「T620」)。どのような場面でどう使っているのだろうか。

雨漏り原因を突きとめる

ハンディタイプのサーモグラフィカメラは主に、内部の雨漏り箇所と侵入経路の特定、工事後の確認に活用している。工事の前後には散水調査を行い、その結果も含め全工程で100枚以上の熱画像を撮影。撮影した画像は、雨漏りの原因究明や工事方法の検討材料にするだけでなく、顧客に説明する際の「根拠」にも使っている。 
特に有効性を感じるのは工事後。「工事によって漏水が確実に止まったことを熱画像と水分計で可視化してお客様に伝えられるメリットは大きい」という。

外壁の瑕疵リスクを探す

上位モデルは、タイルの浮き、モルタルのコールドジョイント、サイディング内の水漏れといった外部の不具合を発見する際に使っている。「非接触で外壁の問題箇所を見つけ、その危険性をお客様に認識してもらうツールとしてはかなり有効」とし、撮影した熱画像をふんだんに収録した報告書を作成。大規模マンションの屋上改修、全面防水などの高額受注につなげている。

遮熱塗料の効果を見せる

今後活用したいのは、屋根や外壁の遮熱・断熱塗装だ。「塗装前後の表面温度の違いを熱画像で視覚的に理解してもらうことで、営業につながる」。遮熱・断熱リフォームに補助金を出す自治体もあり、制度を絡めながら独自のPR方法を確立したいという。

サーモグラフィ画像で得られる「納得感・満足感」が次の受注につながる

志村建装に来る相談の7割は雨漏りがきっかけだという。「他社の工事では状況が改善しなかったので見てほしい」との依頼も少なくない。その際、初回訪問で必ず携行するのがサーモグラフィカメラだ。「腹痛の患者さんに対していきなり開腹手術をする医師がいないように、問診や触診、レントゲンで原因を突き止め、計画を立ててから治療に入るのは建物も同じ。サーモグラフィカメラを使って雨漏りの原因を究明し、撮影した熱画像を見せてお客様に状況を詳しく知ってもらうことで、他社との差別化になるだけでなく、ムダな工事が確実に減ります」と志村さんは言う。

熱画像+保証が強み

同社では、熱画像で顧客と情報を共有しながら、予算やその家の事情に最適な工事プランを一緒に検討。防水工事には最長10年もの独自保証を付けている。「サーモグラフィカメラがあることで確かな原因究明と納得感のある工事が可能になるうえ、他社には到底付けられない長期保証をお約束できるのが当社最大の強みです」。
仮に、数年後に別の箇所で雨漏りが発生しても、前回工事で適切な処置がなされたことを顧客自身が熱画像で確認しているため、不満やクレームにつながらないというメリットもあるという。
工事の前後に熱画像で根拠を示すようになってから、顧客の反応も大きく変わった。失注が明らかに減り、満足度の証であるリピートや紹介が増加。相見積もりが当たり前の外装工事の世界にあって、高感度なサーモグラフィカメラを駆使するスタイルが、他社にはない特徴・魅力になっているのだ。
「地元で長く信頼される仕事をしていく使命がある以上、いい道具に頼るのは当たり前。高性能なサーモグラフィカメラは確実に仕事につなげてくれます」と志村さん。年々増える雨仕舞いニーズに応えようと、スタッフの増員と事業体制の強化を計画している。

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